習慣があなたを走らせ続ける
過去の記事で人間変わらない理論を力説した。「基本的には人を変えるのは極めて難しいから、そこにあまり時間を割かずに今持っているカードで勝負する」という、仕事上での現実的な作戦のようなものだ。
ちなみにこれは、自分で自分の考えや行動を変えられないとまでは言っていない。
人間意志が弱い生き物だから、何かしなければいけないとわかっていてもついつい先延ばしにしたり、何かの目標に関しても気付けばやめてから大分月日が経っていたりする。このままでは多分何も変わらず年をとると言う、ちょっとした不安に駆られる事がある。
だから「どれだけ多くの回数自分の目標に対して行動する事ができるのか」「より長い時間を費やす事ができるか」という事を考えていかなければならない。
目標や願望といったものに対し、実際にその方向に進んでいくのは日々の積み重ねである。だから、今日からやらなければいけないことは大層な事ではない。意識をちょっとだけ変えれば良いだけだ。自分をちょっとだけ変えるのは少なくとも誰でも可能だと信じている。
前置きが長いのはもうご愛嬌だ。「はよ結論言えや」という人もいるだろうから、もったいつけずに私の結論を言おう。何かの目標を達成しようとした場合、
「自分を奮い立たせて行動させるためのルールをたくさん持つこと」が私の攻略法だ。時間に関するルールは自分の中で結構沢山あるのだが、行動を起こすために有用なものを3つ紹介したい。
5秒ルール
実は過去に紹介している。こちらから参照できるので興味があればぜひみて欲しい。
「やる気なんて待っていても絶対に起きないのだ」という前提をまずは持つ。だから、あれこれ考えずに次に何かすべきことを決めたら頭の中で「5.4.3…」とカウントダウンを開始して0になってらすぐに行動を開始する。テンションを上げて次の行動に取り掛かろうとする方法だ。
実際に何かをしようと心に決めた後、5秒以上経つと段々とやる気がなくなってくるのは人間の習性のようだ。だから5秒で行動開始というのは合理的でもある。
最後に、実際に実践できた場合は自分を褒めることも重要だそうだ。
20秒ルール
人間は何かしようとした場合に、取り掛かるために20秒以上かかることに対しては、特に面倒な気持ちが大きくなってしまうようだ。
逆もまた然りで20秒以内にすぐできることには飛びついてしまいがち。テレビをつける、タバコを吸う、ベッドで横になる、ついついやってしまうことばかり。人間の習性って確かにそうだなと身をもって感じてしまう。
この習性は利用することもできる。勉強をしたいのであれば、机の上を片付けて教科書を準備しておく。運動をしたいのであればジムに行くための準備をしておいて、仕事から帰った後にすぐに行けるようにする。
逆に、できれば積極的にやりたいと思わないことは、取り掛かりに時間がかかるようにする。テレビのコンセントを抜いておく、マットレスを立てて乾燥させておく、禁煙する(これは話がちょっと別か、、)
自分がやりたいと思っていることは20秒以内に取りかかれる事ができるような状態に、あんまりやらない方が良いものは20秒以上かけなければ取り組めないように環境を作る。
意思というよりも潜在意識にも働きかけてみる方法だ。
10分ルール
基本的には、人間は常にやる気に満ち溢れた状態ではない。でも多分、それはみんなそうだ。
やる気は何かをやっている最中に起こることを理解しなければならない。家に帰って勉強したいとは普通は思わない。だけど、勉強をしているうちに段々と火がついてくる。気になる事や理解したい事が出てくると、段々やる気が出てくるもの。結局10分で終わらない事が多い。
「最初からやる気が出ないのは当たり前」「結局はやり始めたらやる気が出る」ということを知ってさえいれば、やりたくないものにも前向きに取り組み始める事ができるという考えである。
これは例えるなれば、寒い日に朝風呂をするようなものか。服を脱ぐので一時的には寒くなるのだが、風呂に入れば体が温まる。温かくなれるのがわかっているから一時的な寒さを我慢する事ができる。やる気が出るのがわかっているから、やる気がないことにも積極的に取り組む事ができる。
ちなみに本当に気分が乗らなければ10分で辞めても良いというのもルールに含まれる。人間たまには仕方ないだろう、どうしても気分が乗らなくて嫌なのなら、無理やりやらない方が余程いい。
自分の中でこのようなルールを沢山持っておき、グズグズしていたずらに時間を浪費しないように努めている。ネクストアクションへの移行を先延ばしにせず、すぐに取り掛かる。この移行までの時間を無駄にしなければ1日は結構長いし色々な事ができる。ちょっとした意識を持っていれば毎日の行動が変わるかもしれないし、積み重ねは大きな結果をもたらす大前提である。これがなければ可能性すらない。
「やる気があなたをスタート地点に立たせ、習慣があなたを走らせ続ける。」
という言葉があるが、「継続することまでやる気に依存してはいけない」と私は読む。